厚木看護専門学校

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あつかんコラム

「ケリーパッド」の意外なる実情

2021.06.16

ケリーパッドとはベッド上での洗髪に用いられる器具です。

日本で出版されている看護技術の教科書には、このケリーパッドを用いた洗髪方法が必ずと言っていいほど紹介されています。浮き輪のような独特の形、古典的なのに横文字の名称…なぜか印象に残る看護技術です。

あらためて調べてみたところ、発明されたのは19世紀。発明者はアメリカのジョンズ・ホプキンス大学教授で外科・婦人科医のハワード A.ケリー。ケリーパッドは、海外では分娩後異常出血を管理するための器具と説明されており、意外にも洗髪器具としては紹介されていません。大正初期に日本に伝わった際も、洗髪器具ではなく産科もしくは外科手術用として紹介されているのです。

現在はというと、発祥の地アメリカでは、産科・外科用としても洗髪用としても用いられておらず、インドで洗髪にも用いられているものの、主な使用は外科・助産用品です。

ケリーパッドが洗髪器具とされているのは日本だけであり、ケリーパッドを用いた洗髪は今も受け継がれている日本独自の看護技術といえるのだそうです。

 

(小林宏光:石川看護雑誌 第16巻11号 P101-107を参考)

  

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