ほっこりする話「対象者の思いを汲み取ったGOOD IDEA」
2023.01.11
3年生の母性看護学実習でのできごとです。
外国籍で日本語がほとんどわからないAさんを学生2名で受け持たせていただきました。翻訳機を使用しながらコミュニケーションをとり、援助を行っていました。痛みが強いAさんでしたが、徐々に笑顔が多くなり、育児にも自信が持てるようになりました。
退院前日、学生へのお礼としてAさんは、それぞれにポーチを用意してくれていました。看護学生として、患者さんからものを頂くわけにはいきません。学生は「頂けないんです」と伝え、指導者さんに相談したそうです。受け取ってもらえると思っていたAさんの表情はその日一日暗く元気もなくなってしました。Aさんの気持ちを尊重し、どうしたらいいのかグループで話し合いをしました。その結果、ご主人、Aさんそれぞれにそのポーチをアレンジしてお返しすることにしました。中には入院中頑張っていたAさんの様子や退院後の過ごし方等を沢山の小さなカードに書き込んで入れました。「私たちからの心を込めたものです」といって、AさんとAさんのご主人にポーチをお渡ししました。Aさんはとても驚き、目には沢山の涙を浮かべていました。その場面に同席し、ほっこりしました。
学生がポーチにアレンジ、メッセージカードを作成したイメージ
教員 三浦英子