今年1年 あつかんコラムをご愛読いただきありがとうございました
2020.12.30
今年も残すところあと2日。今日は、私の年越しの思い出話をお届けしたいと思います。
病棟に勤務していた昔々、私は自ら希望して、年末年始は仕事をするのが常でした。
リハビリテーション病棟で、殆どの患者さんが外泊する中、諸事情により病棟で年越しをされる患者さんが毎年10名ほどいらっしゃいました。
人の少なくなった病棟は、ガランとして、世の中の喧騒やお祝いムードとは無縁で、そこに残る患者さんは、どこか寂しそうにも見えました。
そんな患者さんたちと楽しい時間を共有したい…それが勤務する理由でした。
大晦日は紅白を見て、みんなで大合唱! 除夜の鐘に耳を澄ませました。
婦長さんも、この日ばかりは消灯時間を大目に見てくれたものです。
元旦は朝日を拝み、新しい年の目標を共有しました。患者さんたちの「障害を克服する」未来への熱意に感動したことを覚えています。
カルタやコマ回しで盛り上がり、福笑いで大笑い。
病院食のおせち料理も患者さんたちはうれしそうでした。
年の瀬になると思い出す、あの時間…患者さんを笑顔にしたいというあの時の願い。
新しい年を迎えるにあたり、私を初心に返してくれる宝物の思い出です。
皆さまもよいお年を…
副学校長 五十嵐一美
除夜の鐘
鏡餅づくり