看護の今昔物語~医療AI~
2024.08.14
今回からシリーズで看護の今昔物語をお伝えしていきます。初回は「医療AI(人工知能)」についてです。
新型コロナウイルス感染症の流行が引き金となり医療AIの開発が進んでいます。
例えば、救急医療の場合、昔は救急搬送されてから病院での治療が始まり「あと1時間搬送が早ければ…」ということもありました。
しかし、今では5Gを活用したドクターカーから病院へ救急現場のリアルタイム映像等が伝送され、早期治療や病院側の看護師への情報共有が行われるようになりました。
また、診療においても、以前は病院に出向いて医師に診察してもらうか、在宅の場合は訪問診察が一般的でした。
今は、スマートデバイスを利用したオンライン診療が行われており、訪問看護師がデジタル聴診器等を用いて医師によるリモート診療が行われることで、訪問診察と同じレベルの診察が可能になっています。
10年後には人間が行う仕事の半分以上がAIにとって代わると予測されていますが、看護師の仕事はなくならないと言われています。なぜなら、看護の対象は地域で暮らす「人」であり、本人がどう生きたいかを尊重し、心に寄り添い、日常生活活動(ADL)の自立とQOL(生命・生活・人生の質)そしてQOD(死の質)をどうやって高めていくかが重要だからです。
AIを活用しながら看護の挑戦は続いていくのです。
看護学科 島田 真由美