厚木看護専門学校

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あつかんコラム

看護の最新知識~ウイルスから学ぶ感染対策~

2025.02.05

新型コロナウイルスのパンデミックの際、換気の重要性がこれまで以上に認識されるようになりました。スーパーコンピューター「富岳」による飛沫の拡散シミュレーションは、危険を「見える化」することで、多くの人の感染対策への意識を高めました。

一方で、看護基礎教育で学ぶ基本的な感染対策が改めて重視され、厚生労働省も指導に乗り出し、古典的な感染対策の重要性も再認識されました。

私がコロナ病棟で働いた時期は、ワクチンも治療薬も開発されておらず、未知のウイルスとどのように闘うか、病棟のスタッフみんなでたくさん考えました。

個人防護具の不足にも直面し、教科書やマニュアル通りの対応ができず不安でした。試行錯誤し、最善を尽くした日々を今でも鮮明に思い出します。

わずかな期間でワクチンが開発されたのは、mRNAワクチン技術開発の蓄積の賜物です。世界中で膨大な資金と人材が投入され、臨床試験も並行して実施されたことで、開発スピードが大幅に加速しました。科学の進歩と国際間の協力により、異例の速さでワクチンが誕生したのです。

新型コロナウイルスが2類相当から5類感染症に移行されてもうすぐ2年が経ちます。

未知の感染症という未曾有の危機を乗り越え、新たな感染症に迅速に対応できる日本へと進化していることを心強く思います。

看護学科 横井 希美

技術演習前に念入りに手指消毒します

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