「私の授業の豆知識」色とりどりの聴診器
2022.06.22
皆さん、聴診器はご存じですか?
聴診器で、医師に心臓の音を聴いてもらった経験、ありますよね。
その聴診器もここ10年くらいの間に随分とカラフルになりました。
ピンクやブルー、グリーンにイエロー…
当校でも新入生は10色から好きな色を選ぶことができます。
でも、医療器具の聴診器が、どうしてそんなにカラフルになったのか…
実は「感染対策」のためなのです。
カラフルな聴診器を最初に作成・採用したのは、アメリカのUCLAメディカルセンターと言われています。
各セクション(日本では病棟ですね)ごとにカラーが決まっており、たとえば、セクションカラーがピンクであれば、聴診器の他、体温計や血圧計もピンクです。
これは感染対策として、物品がセクションをまたいで移動することを防いでいるのです。
ウイルスや細菌は人や物を通じて移動します。セクションカラーがブルーの場所に、ピンクの聴診器があったら、すぐにわかりますね。
日本では「医療者の個性の表現」とか「職場でのモチベーションアップ」等の宣伝広告が主ですが、真の理由は『患者の安全』のためだったのです。
そんな理由を知っていると、ポップカラーの聴診器もプロの道具に思えてきます。
副学校長 五十嵐一美