厚木看護専門学校

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看護への情熱がみがかれていく。

あつかんコラム

忘れられない看護(教育)エピソード ~脈を測るだけが看護ではない~

2021.02.24

先日、1年生のフィジカルアセスメントの単元が終了しました。そこで過去の国家試験問題を解いてもらいました。4つの選択肢がある中で下記の写真を選択できれば正解です。しかし、「正解の写真がありません。」と回答した学生がいました。その理由について学生は、「脈拍を測定する時に測定者の左手を対象者の手の下に添えていないから。これでは患者に対して配慮がされていないと感じる。」と答えていました。

橈骨動脈に沿って3本の指を置いて測定することが正しい測定方法です。しかし、測定することだけが看護の役割ではないことを、この時学生はすでに理解しているのだと感じました。看護を実践していくためには、相手がどのように感じるのか、自分の対応が看護として成り立つ行為であるのかを常に考えることが大切です。

今年度は新型コロナウイルス感染症のために演習回数が制限されています。しかし、そのような中でも学生は看護とはどうあるべきかを真摯に考えながら、一つ一つの演習や授業を貴重なものととらえて取り組んでくれているのだと感じ、大変感動した瞬間でした。

まだ1年生は実際に病院に行くことができていませんが、これから素晴らしい看護を実践してくれるのだろうと期待に胸が膨らみます。

教員 赤堀貴子

*フィジカルアセスメント

問診・視診・聴診・触診・打診の技術を用いて患者さんの身体状態を評価すること

 

 

 

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